■ あるアンティークビーズバッグ
この口金の取れてしまっているアンティークバッグは、今年の
初めにたまたまネットで見つけ、これこれと思って 購入したもの
です。
アンティークビーズバッグは、いくつかの手法で作られていま
すが 完成品を見る事は出来てもなかなかその裏側まで見る
事は 出来ません。その点このバッグは、興味のある手法を
知 る手 がかりを与えてくれるには、最適なものです。
200年位前のものと聞いています。 (大きさはW16 x H19)
中袋は、少し力を入れると裂けてしまう状態...。
ビーズシートの裏をルーペで覗いてよ~く見てみるとキャンバス地に一粒づつ細かい
細かいビーズを刺し込んであります。
やはり大変手の込んだプチポアンは、刺繍糸で刺して ありますが、それを総てにビーズ
を ひと粒づつ入れながらハーフクロスS.で表現しています。
このバッグは、1cm四方に約81粒・・・ちなみにデリカビーズは、約42粒です。
現在私達のビーズ織りは、一粒のビーズの穴に2回糸が通りますよね(往復するので)
このバッグの手法ですと、一度だけビーズに糸を通してあるわけですが、それにしても
小さい小さい穴で、特別に細い海外の針なら針の部分には通りますがその後、糸が
邪魔しそう...。
ベースになっているビーズ色は、見る方向によって変化します。ブルーがかって見えたり
ベージュに見えたり、ガラス特有の透け感もあって長年ビーズ織りをしていますが、初めて
見るビーズです。現代では、製造が不可能なのでしょうか?機会を見つけメーカーに 尋ね
てみようかな?。
中袋の縫い代も丁寧にかがってあり、口金は取れていますが、その 金具が付く位置
には、 中袋とビーズシートの間に4cm巾くらいの芯が付いています。
気の遠くなる時間を掛けてビーズを刺し込んだ大切な作品?商品?への見えない所まで
の 思いやり仕上げが伝わってきます。
見習うべきと反省です。
本当にどんな人が手掛けたのかと...。そう思うと金具もなくビーズも一部取れたりほつれ
たり、中袋もひどい状態ですが、大切に保管してあげないと...。と自然に思えるこの アン
ティー クビーズバッグです。
今日は、長くなってしまいました。また手法に触れてみたいと思います。
最後までお付き合い有難うございます。
- Rose Bee -